こんにちは、ひとりキッチン研究所のショウです。
一人暮らしのキッチンは、調理器具そのものより「しまう場所」で困ることがあります。
私のキッチンも、備え付けのシンクに付いている引き出しは一つだけです。
そこへ包丁、箸、フォーク、スプーン、しゃもじなどを入れたいので、何も考えずに重ねると下の物がすぐ行方不明になります。
そこで現在は、100均で買った大小二つのケースを引き出しへ入れ、大きめのケースには包丁、小さいケースには箸やフォークなどのカトラリーを収納しています。
私が調理器具の引き出し収納で意識しているのは、たくさん詰め込むことではなく、よく使う物が一回の動作で取れる状態を作ることです。
引き出しは重ねれば容量を使えますが、毎回上の物をどけるようになると、自炊中はかなり面倒なんですよ。
この記事では、狭いキッチンでも続けやすいように、仕切り方、使用頻度による置き分け、収納ケースを買う前の採寸まで私のやり方を紹介します。
記事のポイント
- 調理器具を取り出しやすくする引き出しの分け方
- 仕切りケースや収納トレーを選ぶ前の採寸方法
- 包丁やカトラリーを重ねすぎずに置く方法
- 引き出しに入りきらない道具の逃がし方

私が普段使っている小物調理器具です。引き出しへ入れる前に一度並べてみると、長さや使用頻度の違いが見えやすくなります。
引き出し収納は定位置が先
調理器具の引き出し収納を考えるとき、最初から仕切りケースを買う必要はありません。
まずやりたいのは、今ある道具を確認して「これはどこへ戻すか」を決めることです。
キッチン全体の収納方法から見直したい場合は、親記事の一人暮らしの調理器具収納と狭いキッチンを整える基本ルールで、壁面・コンロ下・吊戸棚まで含めて紹介しています。
重ねるより区切って置く
引き出し収納でありがちなのが、空いているところへ小物を横から差し込んでいく方法です。
最初は入りますが、しゃもじの下に計量スプーン、その下にピーラー、その横に茶こし……と増えると、一つ取るたびに発掘作業が始まります。
そこで私は、一個ずつ細かく区切るのではなく、用途や長さが近い物をケース単位で分ける方法が扱いやすいと思っています。
箸・スプーン・フォークのような細長い物、包丁のようにほかの物と混ぜたくない物、といった大きな分け方で十分です。
ケースを細かく増やしすぎると、今度は収納用品そのものが場所を取ります。
引き出し収納の目的は、空間を全部埋めることではありません。
料理を始めたときに、必要な道具を迷わず取れて、使い終わったら迷わず戻せることの方が大切です。
使用頻度で手前と奥を分ける
同じ引き出しの中でも、全部の調理器具を同じ扱いにする必要はありません。
私の場合は、すぐ取り出したい物を上や手前に置き、出番の少ない物を下や奥へ回しています。
例えば毎日のように使う箸やスプーンが、月に一度使うかどうかの道具の下にあると、順番が逆です。
引き出しを開けた瞬間に一軍が見える状態にしておくと、料理中の小さな手間が減ります。
一軍は一週間の出番で考える
「よく使う」の基準が曖昧なら、最近一週間くらいの自炊を思い出してみると分かりやすいです。
毎日のように手へ取った物は手前へ、何週間も触っていない物は奥へ。
専用品だから奥、安い物だから奥という話ではなく、あなたの料理で実際に出番があるかで決めます。
私の引き出し収納の実例
ここからは、私自身が一つしかないキッチンの引き出しをどう使っているか紹介します。
立派な造作収納ではなく、100均のケースを二つ入れただけのかなりシンプルな方法です。

私が実際に使っているキッチンの引き出しです。二つのケースを入れ、包丁とカトラリー類などを大きく分けています。
ケース二つで大きく分ける
私の引き出しには100均で買ったケースを二つ入れています。
大きい方には包丁など長さのある道具を入れ、小さい方には箸、スプーン、フォークなどをまとめています。
ポイントは、調理器具一個につき一部屋を作っていないことです。
細かく区切りすぎると、少し長いスプーンへ買い替えただけで入らなくなったり、ケース同士の隙間ばかり増えたりします。
そのため、私は「包丁側」「カトラリー側」というくらいの大まかな分け方にしています。
これなら物が少し増減しても対応しやすいです。
包丁は位置と向きを固定する
私の引き出しでは大きめのケースへ包丁を入れていますが、刃物だけはほかの小物と同じ感覚で放り込まないようにしています。
包丁、ピーラー、スライサーなどは、引き出しの奥を手探りしたときに刃へ触れない置き方が必要です。
刃の方向をそろえ、包丁の上へ別の小物を何層も重ねない方が取り出しやすくなります。
ケースの中で刃先が動く場合は、包丁用トレーや刃を覆えるカバーを使う方法もあります。
刃物の上には積み重ねない
特に避けたいのが、包丁の上へキッチンバサミやピーラーなどを重ね、その上からさらに小物を載せる状態です。
下の道具を取るたびに手を差し込む必要があり、どこに刃があるのかも見えにくくなります。
刃物は「たくさん入るか」より「刃の位置が見えるか」を優先。
引き出しを開けたときに刃物の場所と向きがすぐ分かる状態を保ってください。
カトラリーはまとめて入れる
箸、スプーン、フォークなどは、一個ずつ区画を分けなくても私は困っていません。
一人暮らしなら本数そのものが多くない場合もあり、ざっくり同じケースへまとめても必要な物を見つけやすいからです。
ただし、カトラリーを何セットも持っている人や、菜箸・計量スプーンまで同じ場所へ入れる人なら、二つか三つ程度に区切った方が選びやすくなるでしょう。
大切なのは、SNSで見る収納と同じ区画数にすることではなく、自分が一回で取り出せる量まで分けることです。
仕切り用品は採寸して選ぶ
調理器具の引き出し収納で失敗しやすいのが、ケースやスタンドを先に買うことです。
「たぶん入るだろう」は、キッチン収納ではかなり危ない賭け。
収納用品を買う前に、まず引き出しそのものを測りましょう。
幅と奥行きと高さを測る
最低限確認したいのは、引き出し内部の幅・奥行き・高さです。
外から見た引き出しの横幅ではなく、実際に収納用品を置ける内側を測ってください。
さらに、入れたい菜箸、包丁、木べら、トングなどの長さも確認します。
引き出しの奥行きが十分でも、ケースの縁や引き出し内部の出っ張りへ当たることがあります。
高さも重要で、トレーへ道具を入れたあとに柄が少し浮くだけで、閉めるとき上部へ引っ掛かる場合があります。

ニトリのすべり止めシートの例です。引き出し底面の傷や汚れが気になる場合は、ケースとは別にこうしたシートを敷く方法もあります。
ケースは入れたい物も測る
引き出しだけ測って安心すると、今度は調理器具がケースからはみ出すことがあります。
特に菜箸、キッチンバサミ、包丁、泡立て器は長さが違います。
ケースの外寸だけでなく、実際に物を置ける内側の長さも確認しておくと安心です。
ぴったり埋めず余白を残す
引き出しへ収納用品を隙間なく敷き詰めた写真は気持ちよく見えます。
しかし私は、少し余白がある方が日常では使いやすいと思っています。
ケースを持ち上げて掃除するときに指を掛けられますし、新しい道具を一本追加したときの逃げ場にもなります。
また、調理器具を取るときにも指を差し込むスペースが必要です。
収納率100%より、手が入る余白を残す。
これくらいの方が散らかりにくいです。
伸縮トレーも候補になる
100均の固定サイズケースで合う物が見つからないなら、幅を変えられる伸縮式も候補になります。
2026年9月5日時点で公式販売を確認できる商品の一つが、ニトリの「キッチンツールも入る伸縮整理トレー Nブラン」です。
公式では幅を約17.4〜32cmまで調整でき、奥行き約35.5cm、高さ約4.5cmと案内されています。
菜箸など長い道具までまとめたい場合は、固定ケースを何個も組み合わせるより合わせやすい引き出しもあるでしょう。
出典:ニトリ公式「キッチンツールも入る伸縮整理トレー Nブラン」
箸やカトラリーを中心に分けたいなら、同じくニトリの「縦横伸縮整理に便利なカトラリートレー Nブラン」も現行商品として確認できます。
ただし、伸縮式でも万能ではありません。
引き出しより奥行きが長ければ入りませんし、高さが合わなければ閉まりません。
商品名に「引き出し用」と書かれていても、採寸は省略しないでください。
深い引き出しは上も使える
深さがある引き出しでは、底面だけに小物を並べると上側に空間が残る場合があります。
そういう引き出しなら、上部へ追加できるラックという考え方もあります。
山崎実業では、2026年9月5日時点で「伸縮キッチン引き出し中ラック タワー」が公式販売されています。
公式では幅37〜64cmまで伸縮する商品として案内されていますが、引き出しのサイドバーなど取り付け条件があります。
単に高さがあるだけで購入せず、自宅の引き出し構造が対応しているかまで確認しましょう。
道具ごとに置き方を変える
引き出しには形の違う調理器具が集まります。
全部を同じトレーへ押し込むより、それぞれの形と使用頻度に合わせた方が取り出しやすくなります。
包丁やピーラー
包丁やピーラーは、引き出しの中でも独立した場所を作りたい道具です。
特に包丁は、カトラリーと一緒に重ねてしまうと下のスプーンを取るときにも刃物の近くへ手を入れることになります。
私のようにケースへ入れるなら、刃の向きをそろえ、ほかの道具が上へ乗らない配置にします。
収納ケースの中で包丁が大きく動くなら、包丁用トレーや刃カバーも検討してください。
菜箸やトング
菜箸、トング、木べらなどは長さがあるため、引き出し収納の場所を取りやすい道具です。
それでも出番が多ければ、手前へ寝かせて置く価値があります。
反対に、一週間のうち何度も使うトングを一番奥へ押し込み、ほとんど使わない泡立て器を手前へ置く必要はありません。
道具の種類より出番を優先。
ここでも同じ考え方です。
計量スプーンなど小物
計量スプーン、クリップ、小さな茶こしなどは、大きな引き出しへそのまま入れるとほかの道具の下へ潜り込みます。
こうした小物だけは浅いケースを一つ作ると見つけやすくなります。
小物だけは区画を小さくする
大きな道具まで細かく分ける必要はありませんが、手のひらより小さい物は別です。
広いケースへ一個だけ入れるとケース自体が場所を使いますが、小物数種類を一つの浅い区画へまとめるなら無駄が少なくなります。
私は「一個につき一部屋」ではなく「なくなりやすい小物の部屋を一つ」という考え方がおすすめです。
鍋やフライパンは別にする
深い引き出しなら鍋やフライパンを収納できることもありますが、小物調理器具と同じ場所へ詰め込む必要はありません。
私は鍋やフライパン、オーブン天板などをコンロ下へ置いています。

私のコンロ下収納です。フライパン、鍋、オーブン天板など大きな調理器具は、小物用の引き出しから分けています。
引き出しの限られた場所は、箸や包丁のような「小さくて散らばりやすい物」へ使い、大物は大物でまとめる方が使いやすいです。
| 道具 | 置き場所の候補 | 意識すること |
|---|---|---|
| 箸・スプーン・フォーク | 浅いケース | よく使う物を手前へ置く |
| 包丁・ピーラー | 専用区画 | 刃の向きと位置を固定する |
| 菜箸・木べら・トング | 長めのケース | 重ねすぎず手でつかめる余白を残す |
| 計量スプーンなど | 小さな浅型ケース | 大物の下へ潜り込ませない |
| 鍋・フライパン | コンロ下など | 小物用引き出しと分ける |
引き出しが足りないとき
引き出しを工夫しても、全部の調理器具が入るとは限りません。
特に一人暮らしのキッチンでは、引き出しそのものが一段しかないこともあります。
そんなときは、引き出しへ無理に押し込まず、壁や扉などへ一軍を逃がす方法があります。
一軍は吊るしてもいい
私はザル、お玉、泡立て器、ヘラ、キッチンバサミなどをワイヤーネットへ吊るしています。

引き出しへ全部入れず、よく使う小物はワイヤーネットへ吊るしています。どこへ戻すか一目で分かるのが便利です。
毎日のように使う物なら、引き出しを開けるより壁から取った方が早い場合もあります。
そのかわり、全部を吊るすと壁面が物だらけになります。
私は一軍を中心にして、使用頻度が低い物は引き出しや棚へ戻すようにしています。
調理器具そのものが増えすぎている場合は、少ない調理器具で自炊するための選び方も合わせて見直すと、収納用品を買い足さずに済む可能性があります。
扉裏へ小物を逃がす
引き出しが一段しかないなら、シンク下などの扉裏も候補になります。
私は扉へワイヤーネットとカゴを取り付け、調味料やキッチン用品を置いています。

キッチン扉の裏へワイヤーネットとカゴを取り付けた例です。引き出し以外にも収納できる面を探すと、小物の置き場所を増やせます。
ただし扉裏は、閉めたときに中の鍋や配管へ当たらない奥行きが必要です。
扉を開けた状態だけ見て取り付けると、最後に「あれ、閉まらない」が起こります。
ここも採寸が先です。
吊戸棚の下も使える
ラップやアルミホイルなど、調理器具ではない細長い物を引き出しへ入れているなら、それらを別の場所へ移すだけでも空間が空きます。
私は吊戸棚の下へワイヤーラックを取り付けています。

吊戸棚下ラックへラップやアルミホイルを移した例です。引き出しに入れなくてよい物を別の場所へ動かすのも、調理器具のスペースを作る方法です。
一人暮らし向けの道具をこれから買い足す段階なら、狭いキッチンで使いやすい一人暮らし向け調理器具も参考にしてください。
大きすぎる道具や用途が重なる道具を増やさないことも、引き出し収納をラクに保つ方法の一つです。
散らかりにくい戻し方
引き出しは、一度きれいにしたら完成ではありません。
私が重視しているのは、料理をした日の夜でも無理なく元へ戻せることです。
片手で戻せる場所にする
道具を戻すたびにケースを持ち上げる、ふたを外す、別の物をどかす。
こういう工程が増えるほど、だんだん「あとで戻そう」が始まります。
よく使う物ほど、引き出しを開けてそのまま置ける状態にしておきたいところです。
収納ケースのふたも、ほこり対策として役立つ場所はありますが、毎日何度も使う調理器具には一動作増えます。
見えない引き出しの中なら、私は開放されたトレーの方が使いやすいと感じます。
一つ増えたら配置を見直す
新しい調理器具を買ったら、今までの収納へそのまま追加するのではなく、一度置き場所を見直します。
例えば新しいトングを一本買ったのに、古いトングも同じ用途で残したままだと、当然引き出しは狭くなります。
もちろん二本同時に使うなら残して構いません。
でも用途が完全に同じなら、どちらを使っているか考えてみる価値があります。
一人暮らしで最低限そろえたい調理器具でも紹介していますが、最初から全部そろえず、必要になってから足す方が収納を圧迫しにくいです。
汚れたらケースごと洗う
引き出しの中は調理中の油が直接飛ぶ場所ではありませんが、パンくず、調味料の粉、細かなほこりなどは少しずつ入ります。
ケースを使っていると、汚れたときにケースごと取り出して洗ったり拭いたりできるのが便利です。
その意味でも、ケースを隙間なく何十個も詰めるより、持ち上げやすい数に抑えた方が手入れしやすくなります。
洗った調理器具は水分を残したまま戻さず、しっかり乾かしてから収納してください。
調理器具の引き出し収納に関するよくある質問(FAQ)
ここでは、キッチンの調理器具を引き出しへ収納するときに気になりやすいポイントへまとめて答えます。
Q1. 調理器具の引き出し収納は何から始めればいい?
A. 最初に引き出しの中身を一度出し、よく使う物と使用頻度の低い物を分けるところから始めるのがおすすめです。
そのあと、箸やカトラリー、刃物、長いキッチンツールなどを大まかに分けて定位置を決めます。
仕切り用品を買うのは最後で十分です。
先にケースを買うと、手持ちの道具や引き出しのサイズに合わないことがあります。
Q2. 深い引き出しなら調理器具を重ねてもいい?
A. 入れること自体はできますが、よく使う道具を何層にも重ねる方法はおすすめしません。
下の物を取るたびに上の物を動かす必要があり、料理中の手間が増えるからです。
深さを使いたい場合は、自宅の引き出し構造に対応する中ラックなどで上下を分ける方法があります。
ただし取り付け条件と内寸を確認してから選んでください。
Q3. 仕切りケースは引き出しへぴったり入れた方がいい?
A. 必ずしも隙間なく埋める必要はありません。
ケースを取り出すための指が入る場所や、調理器具をつかむ余白が少しある方が日常では扱いやすいです。
買う前には引き出しの幅・奥行き・高さと、収納したい道具の長さを測ってください。
Q4. 包丁をキッチンの引き出しへ収納しても大丈夫?
A. 引き出しへ収納する場合は、刃の位置と向きが分かり、手探りで刃へ触れない置き方を優先してください。
私は大きめのケースへ包丁を入れていますが、ほかの小物を何層も重ねないようにしています。
ケース内で包丁が動いたり刃が露出したりする場合は、包丁用トレーや刃カバーを使う方法もあります。
Q5. 100均のケースでも調理器具収納に使える?
A. サイズが合っていて取り出しやすければ十分使えます。
実際、私のキッチンでも100均で購入した二つのケースを引き出しへ入れています。
重要なのは価格より、内寸へ収まること、入れたい道具の長さに合うこと、ケースが動きすぎないことです。
ちょうどよい固定ケースが見つからない場合に、伸縮式トレーを検討すると無駄な隙間を減らしやすくなります。
調理器具の引き出し収納まとめ
調理器具の引き出し収納は、たくさん詰め込めれば成功というわけではありません。
私自身、引き出しが一つしかないキッチンなので、収納量よりも「毎日の料理で取れるか、戻せるか」を優先しています。
- 引き出しへ入れる前に使用頻度を確認する
- 一個ずつではなく用途ごとに大きく区切る
- よく使う物を手前や上へ置く
- 包丁など刃物は位置と向きを固定する
- 収納用品を買う前に幅・奥行き・高さを測る
- ケースで隙間なく埋めず手が入る余白を残す
- 入りきらない一軍は吊るす収納も使う
引き出しは「重ねる場所」ではなく「道具の住所を作る場所」と考えると使いやすくなります。
まずは新しい収納用品を買わず、今の引き出しを一度全部出してみてください。
毎日使っている物と、いつ使ったか思い出せない物が並ぶと、それだけでもかなり答えが見えてきます。
そこから必要な数だけケースや仕切りを足せば、狭いキッチンでも取り出しやすい引き出しを作れますよ。